STATEMENT

「ライオンズ京都御所南レジデンス」外観・内観(分譲済)

京町屋が残る閑静な中心市街地において、その街並みと歴史を未来に引き継ぐ内外観と快適性を併せ持つ新たな集合住宅をコンセプトに開発。水平線の重なりと揺らぎを感じる縦格子、「透き」を意識したデザインと共に、ワイドスパンと 3 つの光庭によって開放感・採光・通風を作り、これを断熱・衛生の技術(※1)によって支えることで、これからの京都の居住空間を実現しました。
※1. 非接触鍵、エレベーターの非接触ボタン、内廊下の次亜塩素酸空間除菌脱臭機、抗菌処理床など、共用空間を清潔に保つ設備仕様

審査委員の評価

歴史的景観が保存される地区において、街並みを継承しつつ新しい外観を創っていくことは難しい課題である。「ライオンズ京都御所南レジデンス」は、京都旧市街地の恵まれた間口の広い角地に建っており、その外観が周囲に与える影響は大きいが、共用部を取り囲む住戸配置により、庇やサッシ、手すり、縦ルーバーが美しい外観を創っている。特に水平ラインを強調する庇は端部が薄くシャープで、繊細な縦ルーバーとあわせて日本の美を感じさせる。角地側の手すり壁についてはより繊細な意匠もあったのではとの意見も出たが、全体に高い意匠性が実現されており、審査委員からの評価も高かった。

「ライオンズ金沢武蔵」内観(分譲済)

金沢駅武蔵南地区における市街地再開発事業です。金沢の都市・歴史軸の交点に位置する立地に、街づくりの基本理念を共有し、歴史的資源の再生と保存、近代的都市空間を官民連携により一体的に整備しました。地域の歴史文化を継承する複合建築物の建設および住民や市民、来訪者をゆるやかにつなぐ多様な居場所の創出を行いました。

審査委員の評価

都市の歴史や景観の継続性を担保することがなかなかに難しい市街地再開発事業でありながら、官民が効果的に連携することで、金沢の文化や風景を受け継ぎ、その境界を感じさせない一体的な空間整備を実現できた好例である。隣接して位置する歴史遺構の復元や、官民境界を跨いでの舗装デザインの一体化、アーケードの張り出しなどは、言うは易しで、官民エリア毎の工事分離発注となるケースも多く、それぞれの予算に合わせた素材選定や、工事スケジュールの調整など、かなりハードルが高い。さらに、遺構保存に関しては、文化財関係の官公庁や部署も加わり、手続きも煩雑で時間もかかることから、本事業のプロジェクトマネジメントは、相当高度な調整が図られたものと想像する。金沢の歴史や風景に配慮した丁寧な建築デザインも含めて、深く敬意を表したい。

「ライオンズミレス西新」外観・内観(分譲済)

福岡市西部の中心地西新エリアに建つコンパクト分譲住宅です。敷地前面に配置した緑豊かな「小さな森」や、緑地と一体化した「森のラウンジ」、「波光」をイメージした柔らかなファサードにより、自然とのふれあいを心地よく感じられるサードプレイスを有し、時間により移ろう風景を提示する新しいコンパクトマンションの在り方を提案しました。

「ザ・タワーズフロンティア札幌」外観・内観(分譲済)

「北 4 東 6 周辺地区第一種市街地再開発事業 ザ・タワーズフロンティア札幌」は、大和ハウス工業株式会社、住友不動産株式会社、株式会社大京の 3 社で共同開発しました。「北 4 東 6 周辺地区第一種市街地再開発事業」は、34,000m2 超の敷地内に、高層ツインタワー分譲マンション「ザ・タワーズフロンティア札幌」や、エネルギーセンター、商業施設、福祉施設、広場、体育館などを集結させた大規模複合再開発事業です。

審査委員の評価

分散型のエネルギー供給における試みとして、秀逸なプロジェクトである。注目すべきは、中心となっているエネルギーセンターからエネルギーを供給する三つの施設のエネルギー利用のピークが異なることを活用した、効率化である。分散型では、単位を小さくするほどこうしたバランスはとりにくくなるはずだが、本プロジェクトでこれをみごとにやり遂げている。今後、三つの施設の一つだけが別の用途に転用されるといったことが起こる時に、この計画がどのように調整可能なのか、興味が湧く。

「ライオンズ文京茗荷谷」外観・内観(分譲済)

文京茗荷谷の閑静な低層住宅街に位置する集合住宅です。ライトコートを活用し、光と風を取り込み居住環境を向上させる新たな内廊下設計手法、ワイドスパン・ダイレクトウィンドウなど三面接道の開放感を住宅に取り込むプランニングと併せ、文京低層住宅街としての地域の品格を継承する、居住環境の向上と地域との調和を目指した住宅です。

審査委員の評価

面積効率やセキュリティ確保に優れた内廊下形式は、集合住宅設計の定石といえる計画手法であるが、居住者たちが出会いやすく、コミュニティ醸成のポテンシャルを最も高く有する廊下そのものが薄暗く空気の淀んだ不快な環境となりやすい点や、各住戸ユニットが片面採光・通風となるため居住環境面でのデメリットも大きい。この計画では中廊下に面してライトコートを複数箇所設けることで、中廊下そのものの環境の向上と、中廊下が通風の環境インフラとして機能することで、各住戸ユニットの豊かな自然通風を実現し、生活の質を高めている。他の案件へも応用可能な普遍性の高い設計手法であり評価した。

「ライオンズ東京三ノ輪ミレス」外観・内観(分譲済)

東京浅草の北にある三ノ輪地域に位置する単身者・小世帯向けのマンションです。緑が少なく無機質な雰囲気の地域にあるが、日本の伝統家屋を象徴する木調格子や現代的なガラスの大開口、足元の壁面緑化の構成により、街角に、歴史的表現による地域の印象を一変させる新しい風景と、下町風情の中で暮らす心地よさを合わせ持った住まいを提案しました。

審査委員の評価

最も評価したいのは、外観である。交差点の一角を占めるランドマーク的な場所にあって、木調の上質なルーバーをベースに、細やかでしっかりとしたファサードを作り上げている。中層以上の共同住宅は、地域の景観価値を下げかねないが、この計画は、街の質を再定義するような、高い目標意識が感じられる。

「ライオンズ芦屋グランフォート」外観(分譲済)

「未来の集合住宅のあるべき姿」を考えた時、省エネや災害への対応はもちろんの事、安心・快適・健康・経済性・コミュニティなどの「新たなユーザーベネフィットの創出」や「地域・自然との共生」を高次元に融合させる事が「真のサステナブルな住まい」に繋がり、ひいてはそれが地域にとっても存在する価値のある住宅になります。実現へのハードルは高いものの、この取り組みが集合住宅における未来のスタンダードとなることを目指しました。

審査委員の評価

省エネルギーを追求する中で、かえって重装備な住まいができてしまう傾向にある中、集合住宅である利点を最大限に利用した計画となっており、特に住棟の前後にクールスポットとして緑地を配した断面計画は、装置だけにたよらない、エコロジーな建築計画であり、蓄電池も組み合わせた「エネルギー自立循環」のコンセプトと合わせて、これからの集合住宅として普遍的な提案となっている。外観の整理された佇まいも好感がもてる。この計画の有効性を検証していってほしい。

「ライオンズ港北ニュータウンローレルコート」外観・内観(分譲済)

本物件は、港北ニュータウン最大の特徴であるグリーンマトリックスを敷地内に再現した 221 戸の集合住宅です。グリーンマトリックスを再現するため、緑地率を 30% 確保し、ビオトープ・せせらぎを計画しました。いずれも維持管理コストがかかる設備ですが、居住者の負担を軽減し長く使っていただくために、水・緑・光・風の自然エネルギーを有効活用するパッシブ手法に、最新のテクノロジーを組み合わせ、飛躍的な維持管理コストの削減を実現しました。さらに、地域の生態系を学ぶ環境教育プログラムを取り入れ、居住者自らが水や緑に愛着をもてる仕組みを創り出しました。このハード・ソフト両面からのアプローチにより、かつてない持続可能な住まいが実現しました。

審査委員の評価

環境に優しいエコ住宅というのは、本来 1 戸 1 戸ではなかなか意味を発揮することが難しいが、どうしてもその分コストに反映されるため、強い意志や思想が必要となり、個別単位になりがちである。その中、本計画はこれだけマスで集合し、実行しており、非常に珍しく、そして効果的であり、影響力も大きい。非常に頼もしいプロジェクトである。

「ミリカ・テラス」外観・内観(分譲済)

豊かな自然と利便性を兼ね備え、関西屈指の住環境を誇る北摂千里丘。その 1st プロジェクト「ミリカ・ヒルズ」では、「子どもの未来(子育て)」を重要視する子育て世帯に焦点を当てて街づくりに取り組んだところ、「大人の今」も楽しみたいという声が多く聞こえてきました。
そこで、2nd プロジェクト「ミリカ・テラス」では、大人も自分の人生を楽しめる街づくりを目指し、大人の秘密基地「ハナレ」を計画しました。「ハナレ」は「個」(家族や仲間、あるいは1人)の充足に特化した共用施設群です。「ハナレ」には、自分の趣味に没頭できる音楽スタジオやガレージ、家族や気の合う仲間と楽しむ囲炉裏部屋やログハウス、人目を気にせず、一人の時間を楽しむカラオケルームやフィットネスルームなど、さまざまな空間を用意しました。「ハナレ」を時間ごとにシェアすることで、自宅とは適度な距離を保ちながら、「個」の時間を楽しむことができます。これまでの集合住宅にはない、「個」の充足により、暮らしを豊かにする提案です。

審査委員の評価

集合住宅に住人が共有する「ハナレ」を設置、様々な用途に対応して活用できるアイディアは、単なるゲストルーム、単なるキッズルームとは異なる生活空間の延長の仕方を提示している。

「4G HOUSE」内観

当社は、これまで一般的な家族を対象にファミリータイプ・DINKS タイプといった住宅を主流として供給してきました。
しかし、家族の世帯構造は時代とともに少しずつ変化してきています。少子高齢化の進行や離婚率の増加などに伴って、単身世帯や 2 人世帯といった小規模な世帯が増加する一方で、経済的な面でも、日常生活の面でも、それらの世帯が単身では暮らしにくくなっており、この傾向は今後もより顕著になると考えられます。そこで「1つの世帯に1つの住まい」ではなく、少人数の世帯同士が集まり、お互いにサポートしながらも、各々が自立しいきいきと永く暮らせる新しい住まいのカタチをつくろうと考えました。さまざまな事情を持つ「祖母、母、私、娘」の 4 つの世代、4 人の女性が、それぞれ自立した個人として、同時にお互いを支え合い、世代間を継ぐ住まい。それが私たちの提案する「4G HOUSE」であり、新しい世帯構造に対応する住宅の解答の一つです。

審査委員の評価

本対象は、実験集合住宅として名高い「NEXT21」における住戸の改修プロジェクトである。4 つの世代、4 人の女性が、それぞれ自立するために集まり、お互いを支え合いながら暮らすための空間は、みんなの部屋の他に1人になれる部屋をシェアすることで、コミュニティとプライバシーを巧みにデザインした秀作である。典型的な近代的家族像が過去のものになった現在、単身世帯や 2 人世帯等の小規模な世帯の暮らし方に新たな提言を試みている。

「ライオンズ立川グランフォート」外観・内観(分譲済)

本物件では、立川市に存在する立川断層という災害リスクを身近なものとして受け止め、免震構造を採用するなど “攻めの防災” を施しています。また、時代の要請である高齢化への対応、建物の長寿命化、更新性と快適性の高い住空間の創造、環境配慮、周辺環境との調和を高次元で融合させ、何世代にもわたって誰もが安心して日常生活を送れる集合住宅のスタンダードを変える住み継ぐ住まいの実現を目指しました。

審査委員の評価

セキュリティーラインをさげ緑地としたエントランス周辺の外構が、街並みの中でポケットパークのような効果をもたらしている。また防災計画においても周辺地域への配慮がされており、多角的に都市の環境に貢献している点が評価できる。また、住戸の通風についても外廊下の手すりのデザインまで含めてよく配慮されているが、ここにも意匠的な工夫がほしいところである。

「ザ・ライオンズ一条タワー岐阜」外観・内観(分譲済)

本建物は JR 東海道線「岐阜」駅前の市街地再開発事業として、新しい都心居住の実現を目指しました。全体としては東棟・西棟・駐車場の 3 棟で構成され、住宅を軸に岐阜大学サテライトやビジネスホテル、店舗などの多様な施設により、新たな交流を生み出しています。また、駅に直結する歩行者デッキは高い利便機能を持ち、制振構造による安全性を確保、地球環境に適合する駅前タワーレジデンスとして結実しました。

審査委員の評価

高級を標ぼうするタワーマンションにありがちな過剰な意匠を施すことなく、四周にシンプルにバルコニーをまわし乳白色のガラス手摺を採用した清々とした外観は評価に値する。賑わいを創出するためのペデストリアンデッキとの連続や各種の機能との複合も駅前という立地にかなっているが、足元のデザインにはさらなる洗練が期待される。

「ライオンズ一条レジデンス湘南 C-X」外観・内観(分譲済)

集合住宅を新たな「社会基盤」として捉え直す「環境基盤」の構築を実現させた本物件。
西側の既存住宅街への配慮や広がりと厚みのある緑地の確保、新しい街と既存住宅を繋ぐ利便と安全を兼ね備えた地域動線の確保、中庭を見通すメインエントランス、中庭を中心に回遊動線で結ばれた共用施設など、既存環境に配慮したネットワークと自然と融合する景観形成に取り組みました。
また『生活基盤』の確立として、各住戸 500w×3 日間の電力供給、備蓄(簡易トイレ袋約 6000 枚、折畳みタンク約 300 個)・免震構造・共用施設内に Wi-Fi 設置・1 世帯約 480 リットルの給水体制といった持続可能な生活を可能にする先駆的防災システムを導入。
海風や眺望を採り込む良質な住環境の確保、海風を採り込むパッシブデザイン、コーナーサッシ・セットバック住戸 2 面開口、開口性の高い開口部をデザイン、開放的な住環境の実現、サッシの最大化など、湘南の海風と景観を最大限に享受できる「住宅基盤」を構築しています。

審査委員の評価

本格的な震災を想定して、様々な防災システムを備えた集合住宅である。相模湾に近い辻堂に立地しているため、近未来に想定されている東海大地震に対する防災的な備えを持つことが第一に考慮されている。さらに日常的には、南側の相模湾と北側の緑地に挟まれた立地を活かして、日射や通風などの気候制御を行う試みが盛り込まれている。

「ライオンズ町田マークスフォート」外観・内観(分譲済)

「ライオンズ町田マークスフォート」は、大規模商業施設や先進の都市機能が充実した駅前からほどよい距離にありながら、緑が多く落ち着いた住宅街に建つ地上 13 階建て、総戸数 56 戸のマンションです。20 ~ 30歳代の人口が多い町田市に相応しい若々しい未来志向を受け、お住まいの方の現在のライフスタイルを住居に表現する「ショーウインドー」という発想でデザインを行いました。リズム感のあるモダンな白い格子によって住戸を縁取り、住戸一つ一つが独立した「ショーウインドー」となるようにプランニングを行い、個人の生活領域が柔らかく街に開かれた透明感あるファサード(建物の正面部分)により、街との間に生き生きとした関係を創りだしました。また、道の安全性を確保できるシンプルな手法として開発した、列柱の間を植栽で埋めた生垣であるグリーンコリドール(緑の柱廊)は、セキュリティと緑化を同時に満足させ、夜間においても温かで安全な歩行空間を実現しました。

審査委員の評価

生活の表出を前提として、それが都市の景観との一部となることも念頭においた「ショーウインドウ」というファサードのコンセプトには共感できる。またそのデザインも適度な多様性があり、都市景観に貢献している。グリーンコリドールもマンションと街路の双方への効果が感じられる。ただし、廊下側のファサードは、バルコニー側のようなデザイン提案がなされていないのが、残念である。

「ライオンズ大泉学園マスターレジデンス」外観・内観(分譲済)

「ライオンズ大泉学園マスターレジデンス」は、西武池袋線大泉学園駅徒歩 10 分の住宅街に建つ、総戸数 75戸のファミリータイプのマンションです。
南北に細長い敷地に東面、南面、西面に向けられた 3 つの住棟は、それ自体が住宅に光や風を取り入れる吹き抜け空間の境界として存在し、敷地外周を覆う水や緑とともに敷地内部に結界性を創出。パブリック空間とプライベート空間の明確な境界を創り出すことで双方に適度な距離感を生み出すプランとしました。

審査委員の評価

共用空間の各所に工夫をこらして個性的で魅力的な空間をつくり出している。また、街路に対しボリュームを分節するなど、ヒューマンスケールに配慮している。

「ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘」外観(分譲済)

閑静な第一種低層住居専用地域の南傾斜地に位置する、「ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘」は、総戸数39 戸の低層マンションです。
日本在来種を中心に緑地率 50%を実現した植栽計画や、パッシブ主体の建築計画など、居住者の環境意識を促進するための「Create(つくる)」「Realize(意識する)」「Sustain(維持する)」の 3 つの思想を享受する仕組みを構築しました。街や入居者の資産価値形成のあり方まで模索することで「愛着をもって永く住み続けられる住宅」の新たな可能性を提案し、国土交通省の「平成 20 年(第 2 回)超長期住宅先導的モデル」にも採択されました。

審査委員の評価

サステイナブルな集合住宅としてのヴォキャブラリーをラインアップしたプロトタイプ的な試みで意欲的である。住戸プランまでのさらなるブレイクダウンを期待したい。

「N4.TOWER」外観・内観(分譲済)

「N4 .TOWER」は、大京と京阪電鉄不動産株式会社(本社:大阪市中央区)との共同事業物件で、大阪・中之島に建つ、地上 34 階、343 戸の都市型超高層タワーマンションです。
中之島はかつて水路により栄えた水の都大阪の中心地であり、また、中央公会堂をはじめとする歴史的建造物や、フェスティバルホール、国立国際美術館などが川沿いに建ち並ぶ、歴史と芸術・文化に恵まれた場所です。このような立地特性から、当物件は大きな水盤と滝のある水景と、アートを配したエントランスホールにより、入居者だけでなく周辺の街並みにも働きかける開放的なランドスケープを計画しました。

審査委員の評価

端正なデザインで、軒先や角周りなどがきれいに収まっている。都心部の景観を形成する要素として評価する。

「LAYERSHOUSE 杉並善福寺川公園」外観(分譲済)

都内とは思えない鬱蒼とした樹木で覆われた善福寺川緑地から北にのぼった第 1 種低層住居専用地域の高台に位置する「LAYERSHOUSE 杉並善福寺川公園」は、14 戸全戸が複層構造(2 層・3 層)のメゾネット型住戸となっており、テラスと 2 つの入口を設けた住戸や、屋上にルーフガーデンを設けた住戸、玄関横に土間スペースを設けた 3 層住戸など、垂直(地上から空へ)・水平(個から公共へ)に空間層を重ねた一戸建てでもなく従来のマンションでもない、新発想の集合邸宅としたことが最大の特徴です。

審査委員の評価

周辺環境との関係が良く考えられており、また住戸プランにも工夫が見られた。

「ザ・ライオンズ池田」外観(分譲済)

「ザ・ライオンズ池田」は大阪教育大学・池田分校のキャンパス跡地(約 3 万 6,000 ㎡)を開発したもので、大学のアプローチだったイチョウとヒマラヤスギの並木道をそのままの雰囲気で残した提供公園 ( 約 1,100㎡ ) を手始めに、「五感に響く緑水空間」をテーマとした従来とは異なるデザイン手法をとりました。「せせらぎの路」や「緑彩の水辺」に面したテラスは、地盤のレベル差や植栽・水、防犯センサーを柵の変わりとし、テラスの手摺は可能な限り低く開放性を高くしました。また、地域住民や多世代の人々が集うことができる施設(保育ステーションやクリニックセンター、ミニ店舗など)を緑地や水辺、広場と融合させ、オープンなランドスケープ計画とすることで、地域交流、世代交流を誘発させることができ、地域に開かれた新しいコミュニティーの形成を提案しました。

審査委員の評価

なによりも緑の多い大学分校跡地の立地という条件に恵まれた環境である。凝った作庭でなく、既存の樹木を一部移植しながら、もとの並木や自然な木々の豊かさ、敷地の緩やかな高低差を利用した親水緑道は原風景を感じさせながらみごとに新しいランドスケープへと継承させている。車庫の配置や動線などへの配慮もよくデザインされている。周辺に開かれたオープンスペースの中を様々な世代の子供達が闊達に遊んでいる姿が印象的である。

「グランフォート鎌倉山ノ内」外観(分譲済)

「グランフォート鎌倉山ノ内」は、鎌倉・山ノ内の地にある伝統を色濃く今に伝える街にあって、「守ること」と「新しくつくること」という 2 つを正面に据え、これを同時に実現できる建築とランドスケープを目指しました。
この地の風景や水音などと共に「渡る・分け入る」などの行為が複合したものと捉え、これをデザインすることで文化面でも地域の財産となるよう考えました。

審査委員の評価

階段状にセットバックした緑化テラスによって、建物が緑豊かな鎌倉の街並みにしっくりと溶け込んでいる。緑化テラスは住む人々にとっても緑を楽しめる豊かな空間となっていることだろう。中庭は、湧き水や孟宗竹を活用し、古き良き鎌倉とモダンテーストをマッチさせた洒落たデザインとなっている。

「ライオンズタワー半田」外観(分譲済)

「ライオンズタワー半田」は、中心地として活力が失われつつあった知多半田駅前の再生をねらいとして計画された「知多半田駅前地区市街地再開発事業」の一環で、商業施設、公共施設、住宅、駐車場からなる 17 階建ての複合ビルです。
名鉄河和線「知多半田」駅とペデストリアンデッキで直結した建物の低層階には、ショッピングモールや金融機関などの店舗に加え、子育て支援などを行う市民交流センター、市営駐車場が併設するなど、当地区における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図り、これにより半田市の玄関口としてふさわしい街づくりを推進しました。

審査委員の評価

多岐にわたる複雑なプログラムをうまくまとめあげ地域の活性化に貢献している。特に住戸はゆったりとしたバルコニーを持ち、眺望を生かした住まいが実現されている。バルコニーや駐車場のデザインが豊かなファサードを作り上げている。

ライオンズスマートボックス概念図

本製品は当社と株式会社フルタイムシステムが共同開発し、フルタイムシステムによる事前審査を経た配達業者が、入館・宅配ボックス操作用の IC カードを使用することで、各住戸専用宅配ボックスに安全に荷物を届ける仕組みを構築しました。ボックスは玄関横に設置し、施錠式の 3 つの収納スペースを設け、非対面で複数の配達物を受け取れます。さらに、万一の災害に備え、防災備蓄品の収納スペースをボックスの最上段に設置。近年注目されている、在宅避難にも役立てることができます。

審査委員の評価

コロナ禍以降、配達サービスの業種が多様化する中、様々な物を効率的に配達しストレスなく受け取るためのシステムの改善が求められている。このマンション用宅配ボックスは各戸に設置される事を想定し、段ボール箱の宅配物だけでなく、クリーニング店の利用や食料品購入といった、今日的なサービスを複数利用する際にも安心安全を提供するものとなっている事を評価する。今後も、非対面を基本とした宅配サービスの様々な業種への拡大が予想されるが、それぞれのサービスの特殊性を受けとめつつ汎用性を確保するアイデアの深化をさらに期待したい。

リンクライフロックシステム概念図

新しい概念のもと開発した「集合住宅における鍵システム」です。単身・共働き・高齢者世帯が増えている社会背景から、既存の鍵では対応できない新たなニーズが生まれています。IoT 技術を組み合わせた新しい鍵システムと、ソフトサービスを連携させることで、「自分らしい暮らし」や「救える生命」に繋がる鍵システムを提案しました。

審査委員の評価

遠隔地から映像を伴って住戸玄関のロックを制御できるようにした IoT 系の技術である。住宅設備のイノベーションとしての評価も当然あるのだが、何よりも新しい居住形式の実態に即していて、さらにその使われ方の可能性を開くものとして高い評価を得た。それは例えば家族像の変化のこと。かつてのように主婦である母親が常に家にいて帰宅する子供や来訪者を迎えるという家庭はすでに一般的ではない。両親ともに職場にいて、子供が留守宅に一人で帰宅する状況は多いだろうし、ハウスキーパーを雇うことも既に一般的だが、どちらも鍵そのものを預けてしまうことのリスクは高い。かつての主婦のように家で出迎える代わりに、遠隔地ではあっても顔を見て解錠する方が安全である。離れて暮らす親の家の解錠権限を持つこともできるし、不在時の空間のパートタイムレンタルや民泊の管理の可能性もある。物理的距離を超えた現代生活に適応し、これを支える技術なのである。

「エーアイ インフォ」ご利用イメージ

現在、居住者と管理会社の接点の多くは「掲示板」と「管理員」である。この「掲示板」には、管理員による掲示の手間や情報提供までのタイムラグ、閲覧率の低さといった課題が存在していた。また、居住者のライフスタイルの多様化により、「管理員」に会えない状況も増えている。そこで、従来の「掲示板」を刷新し、AI による音声対話機能を組み合わせた共用部分設置のサイネージ【AI INFO】として進化させ、スマートフォンでも利用可能とします。

審査委員の評価

マンションの共有部の掲示板はわかりづらいことが多いが、それをまとめてデザインすることができたり、自分が掲示する際にはマンションの居住者に情報を提供できるサービスの提案が素晴らしい試みである。マンション内のコミュニティ形成にも一役買いそうで、今後この AI 管理人が新しいコミュニティを生み出すことを期待したい。

ソナエル システム概念図

『SONA-L SYSTEM』は、東日本大震災以降重要視されている集合住宅の防災対策に対し、「災害発生後の生活持続」と「多様化する災害への対応」という概念を組み込んだ『新しい防災システム』です。地震による建物損傷はなくても「電気」「水」などのライフラインの途絶により自宅での生活持続が困難になるケースは多く見られます。また、近年多発している集中豪雨など、災害自体も多様化しつつあります。そこで、「従来の防災対策」に加え、継続的なライフラインの供給や厳格な浸水対策基準を整備し、『あらゆる災害が起きても避難所に行かず自宅で生活持続できるシステム』を構築することによって、集合住宅における防災対策の完成形を目指しました。

審査委員の評価

防災、減災は、これからの集合住宅、もっといえば、地域社会の維持管理にとって、極めて大きなテーマである。しかしながら、あらゆる事象に対して機械的な対応だけでは非現実的であろう。この防災対策「SONA-L」は、様々な困難を具体的にブレークダウンし、シェアの思想をベースに、新しいデザインとして統合している。また、自社管理物件といえどもゼロベースで見直すというある種の勇気と、次のデザインに結びつけようとする姿勢もあわせて評価したい。

ライオンズマイボックス概念図

ライオンズマイボックスは、必ず受け取りたい、確実に届けたいという、居住者と宅配事業者双方の視点から利便性を向上させた、集合住宅の宅配ボックスです。現代の宅配利用頻度や荷物のサイズに対応した、居住者ごとの専用宅配ボックスを用意し、新たな発想で商品開発に取り組みました。一つのボックスで異なる宅配事業者の荷物や複数の荷物の同時収納を可能とし、メールボックスと一体化することにより、省スペースで効率的な荷物の受け取りを実現しました。ユーザー自身が宅配ボックスに荷物を預け入れることで得られる相互利用のサービスを拡大し、より豊かな暮らしを提供します。また、新築、既築マンションへ幅広く普及させることで、再配達による社会的課題解決に貢献します。

審査委員の評価

従来型の集合住宅向け宅配 BOX では対応できていない宅配物の増加やサイズの変化に対し、個別住戸対応の宅配 BOX を宅配業者との協同によって実現した新たなビジネスモデル。使用環境を規定し行為を生み出す元のしくみが新たになったことで、集合ポストそのもののデザインや配置計画も一新されている。シンプルで統一感のあるディティール、トータルなサーフェスデザインなど、新たな集合住宅宅配ボックスのベンチマークとしてふさわしいデザインにまとまっていることが高く評価された。

ライオンズパッシブデザイン概念図

自然とともに暮らし夏を快適に過ごす古き良き日本の住まいに学び、機械に頼ることなく、日射を遮り住戸内に風の流れるしくみを作った「ライオンズパッシブデザイン」。高いセキュリティ性能はそのままに、気密性の高いマンションの住空間を心地よいものにするだけでなく、電気代の削減効果があります。開発から6年間で約 4000 戸にこのシステムを採用しており、日本大学との共同での開発、実証実験の実施、効果の検証、入居者の方への暮らし方アドバイスを行うなど、事業者だけでなく大学や入居者の方の協力のもとシステムの改良を重ね、進化を続けると同時にシミュレーションソフトによる効果の見える化を行うなど身近でわかりやすいシステムとしました。

審査委員の評価

風のデザインである。集合住宅は一般的に北側の片廊下はセキュリティを重視して閉鎖的な空間であった。そのためどうしても風通しが悪く、独特の臭いのこもり方や結露の発生が問題となっていた。しかし本対象は、セキュリティを維持しながら通風口などの小さな工夫を積み上げることで、自然とともに暮らしていた日本の住まいの快適性を実現した。