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開いたスペース
以前より、マンション内にパーティールームや集会所などを設けるケースがある。ただ、実際にはほとんど活用されず、本来の目的が果たされていないケースも多いようだ。
そんななか、マンションの入居者のみならず、マンション住民以外も出入りでき、近隣住民との交流を生み出している場所がある。埼玉県新座市の分譲マンションに併設された、カフェ兼ワークショップスペース「& Livlan(アンド・リブラン)」だ。仕掛け人は同マンションをはじめ、埼玉県南部を中心に新築分譲マンションを展開するリブラン。2013年5月のオープン以来、多彩なワークショップやイベントを月イチペースで実施し、コミュニティの輪を広げている。
「じつは以前から、こうしたワークショップやイベントは実施していたんです。ただ、決まったスペースがなかったため、これまでは毎回違う場所を使っていました。イベント好きの方は、こちらが発信する情報を積極的にチェックして足を運んでくださるのですが、より多くの方にご参加いただくためには、いつでも『集える場所』が必要なのではないかと考えました」(宣伝部・三ツ口 拓也さん)
ここに来れば誰かと出会える、何か楽しいことがある、「& Livlan」はそんな場所なのだという。植物性オイルを使ったせっけんづくり、料理教室、クラフトワーク、エイジングケア……、開催するワークショップの内容はじつに多彩だ。リブランが主催するもののほか、会員自身が自分の特技を活かし、イベントを企画することもあるそうだ。
「全てのイベントに共通しているのは“暮らしを楽しむことにつながる”ものであること。入居者や地域の方々がこの場所に集まり、自分の趣味や特技をシェアすることで、参加した人の暮らしが少しでも豊かになればいいなと考えています。ちなみにカフェはマンションの住民の方でなくても利用できます。ランチを食べに来た際、店内のチラシなどでワークショップのことを知り、参加していただくケースも多いですね」(同)
ワークショップには、同社が運営する“暮らしを楽しむためのクラブ活動”「エコミックスクラブ」の会員になれば誰でも参加できる。以前からマンション住民以外にも広く門戸を開いていたが、同店を介し、会員数はさらに急増。現在1400名いる会員のうち、約半分が入居者、もう半分は入居者以外の地域住民や遠方に暮らす人も多いという。
参加者からの反応も上々だ。「子連れでくつろげる場所は貴重」「次はどんなワークショップがあるのか、いつも楽しみにしている」との声が聞かれるという。また、この場所ができたことで「地域の方とのつながりが深くなった」と感じている社員や入居者も多い。
マンションはオートロックを何重にもするなど、ある意味外部との関係性をシャットアウトしがちな構造とも言えるが、このように一部を開くことで、近隣住民をつなぐ地域コミュニティの拠点的役割を果たし、結果的に地域から必要とされる存在にもなりうるようだ。
もともとリブランのマンション管理を行う会社の事務所が入っていたスペースをリノベーション。コミュニティカフェに再生した
身体に優しいカフェメニュー。新鮮な地場野菜と旬の食材を使用した料理を提供する。(ランチは1150円~)
入居者や会員が生産にかかわった有機無農薬の「リブラン米」。店内の料理にも使われている
時にはカフェを飛び出し、野外活動を行うことも。「妙高リブランの森」(新潟県妙高市)にて、都会っ子たちが大自然と触れ合えるキャンプを開催
空いてるスペース
施主名 | リブラン |
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構想期間 | 8カ月 |
住所 | 埼玉県新座市 |
ホームページ | http://www.livlan.com/andlivlan/ |
建物形態 | マンション |
取材・文/榎並紀行<やじろべえ> 撮影/藤本和成 間取図イラスト/tokico
情報掲載日/2014年1月29日
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