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開いたスペースとオーナー
東京スカイツリーを間近に望む下町の住宅街。その一画に、美術、演劇、農業などさまざまなジャンルの展示・イベントを行う企画スペース「あをば荘」がある。運営者は劇団「絶句シアター」を主催する演出家の安藤達朗さんと、大学院に籍を置きながらインスタレーション作品を制作する佐藤史治さん。築40年の集合住宅を一部改装し、2階を住居、1階を企画スペースとして利用している。
「ここはもともと15年くらい空き家だったので、そのままではとても住めない状態でした。そこで、自分たちでリフォームを行うことを条件に、家賃を通常より3万円ほど安くしてもらうことができました」(佐藤さん)
大学を卒業したばかりの若い2人にとって、劇場やギャラリーを借りて作品を発表するのは金銭的負担が大きい。だが、ここなら住みながら自分たちの作品を発表できる。現在は家主の2人が中心になりつつ、知人の企画者や作家などを加えた計8人で利用。2カ月に1度くらいのゆるやかなペースでイベントを行っている。イベントには近所の人も足を運んでくれるとか。
「たまに野菜やジュースをお裾分けしてくれたり、ご近所の皆さんには本当によくしていただいています。ここは高齢者が多い地域なので、若い僕らを子どものように思って接してくださっているのかもしれません」(安藤さん)
もともと人見知りという安藤さんだが、ここに来て初めて「ご近所づきあいの豊かさを知った」という。風呂すらない住居に不便さを感じることも少なくないが、念願の企画スペースと温かい人々に囲まれた生活を、2人は心から楽しんでいる。
安藤さんが主催する演劇の稽古風景。秋ごろには佐藤さんとの2人芝居も企画しているとか
脚立を使って電気のコンセントを入れる安藤さん。電気スイッチはまだないという
もともとは水道しかなかったというキッチン。拾ってきた流し台などを使って手づくりした
近々、裏庭にバスルームを増設する予定。もちろんこちらも手づくりだ
空いてるスペース
施主名 | 安藤達朗さん、佐藤史治さん |
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構想期間 | 3カ月 |
開いているスペースの面積 | 約13.22m² |
開いているスペースの% | 約30% |
住所 | 東京都墨田区 |
ホームページ | http://awobasoh.com/ |
建物形態 | その他(アパート) |
取材・文/榎並紀行<やじろべえ> 撮影/藤本和成 間取図イラスト/tokico
情報掲載日/2013年7月24日
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