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昭和2年築の古民家を利用した手づくりカフェ

開いたスペースとオーナー

オーナーアイコン
昭和2年築の古民家を利用した手づくりカフェ

昭和の初めに誕生し、80年以上の歴史を持つ東京墨田区東向島「鳩の街通り商店街」。空襲をまぬがれた通りの道幅は戦前のまま。当時から時が止まったような古い建物も少なくない。
ここ「こぐま」は、昭和2年築の一軒家を使ったカフェ。2006年11月、鳩の街に移り住んできた山中夫妻が開いた。2階に夫妻が暮らし、1階を店舗として利用している。
「私たちはもともと小劇団で演劇活動をしていて、公演を通じて向島を知りました。公演で何度も訪れるうちにこの街が好きになり、劇団の拠点にしたいと思うようになったんです。カフェなんかやりながらのんびり活動できたらいいなって。そのうちカフェのほうが楽しくなってきて、お店がメインになってしまいましたけどね(笑)」(店主の山中明子さん) オープンから6年が経ち、土日には行列もできるほどの繁盛店になった。最近では店を切り盛りしつつ、商店街を盛り上げるための活動にも力を注いでいる。夫の正哉さんは理事メンバー、明子さんは商店街のホームページを作成するなど、今では組合に欠かせない存在だ。
「それまで暮らしていた郊外の街から下町商店街ライフに飛び込むときは、やはり不安もありました。でも、理事長が新しい血を積極的に受け入れるタイプの人だったこともあって、早い段階で馴染むことができたと思います」
現在、商店街では組合が主体的に空き店舗を積極活用していく取り組みを実施。夫婦も組合員として活性化の一翼を担う。鳩の街に第二、第三の「こぐま」が誕生する日も近いかもしれない。

  • 築80年を超える古民家を、
    そのままの姿で利用
    商店街ができる前から建っていたという建物。戦前から昭和50年までは薬屋として使われていた。歴史ある建物の風合いを活かすため、外装・内装ともにほとんど手は加えられていない。
    築80年を超える古民家を、そのままの姿で利用
  • 書庫スペースの本は自由に閲覧可能
    書庫スペースの本は
    自由に閲覧可能
    もともと書籍の編集者でもあった明子さん。店内には小説や旅行記、演劇関係に至るまで数多くの本が所蔵されていて、自由に閲覧できる。
  • 墨田区「お墨付き」の
    カフェメニュー
    カフェフード学校でイチから学んだメニューづくり。今ではオリジナルの「焼きオムライス」がすみだブランド認証「すみだモダン」グルメ部門を受賞するまでになった。豊富な自家製スイーツやドリンクも好評。
    墨田区「お墨付き」のカフェメニュー
  • 夫婦二人三脚で手づくりの店づくり
    夫婦二人三脚で
    手づくりの店づくり
    山中夫妻。明子さんは料理、ホームページ制作、メディア対応などを担当し、正哉さんは接客とオリジナルグッズ制作などを担当、それぞれの得意分野を活かし、役割分担している。
  • もともとは薬屋だった建物の軒先にファサードを一枚立てることで、外見上もカフェに早変わり。お金をかけない工夫のひとつだ。

    もともとは薬屋だった建物の軒先にファサードを一枚立てることで、外見上もカフェに早変わり。
    お金をかけない工夫のひとつだ。

  • 店内には知人の陶芸作品を展示。年に数回、鳩の街通りの写真展など自主企画展を行っている。

    店内には知人の陶芸作品を展示。
    年に数回、鳩の街通りの写真展など自主企画展を行っている。

  • ランチタイムのおすすめは焼きカレーと焼きオムライス。明子さんがつくる自家製ケーキや自家製和スイーツも人気だ。

    ランチタイムのおすすめは焼きカレーと焼きオムライス。明子さんがつくる自家製ケーキや自家製和スイーツも人気だ。

  • 手づくりの看板。ロゴマークやデザインは正哉さんが手がけた。

    手づくりの看板。
    ロゴマークやデザインは正哉さんが手がけた。

かかった費用は?

むき出しだった床に松の木で床を張り、自ら柿渋とべんがらを塗った。テーブルや椅子は、正哉さんの実家が営んでいた学習塾で使われていた中学生用の学校机を利用するなどしてコストを抑えた。

アドバイスとこれからの展望

「店としての目標は、ますますお客様に愛されるようにしていくこと。商店街としては、空き店舗にどんどん楽しいお店ができるよう、少しでもお手伝いができたらいいですね。アドバイスなんていうとおこがましいですけど、私たちの場合はカフェ経営に関してまったくの未経験でしたので、使える特技や知識、経験は全て使おうと思いました。例えば演劇で培った空間構成のノウハウを内装に取り入れたり、もともと興味があったマクロビオティックの知識をメニューづくりに活かしたり、夫のイラスト、デザインといった特技もお店のロゴマークやショップカード、オリジナルグッズ制作に役立てています。自分がそれまでに培ってきた知識やキャリアは、お店をやる上でも絶対に何かの役に立つと思います」

間取りとDATA

間取り1

空いてるスペース

施主名 山中夫妻
家族構成 夫婦
構想期間 1年
開いているスペースの面積 約90m²
開いているスペースの% 約55%
住所 東京都墨田区東向島1-23-14
TEL 03-3610-0675
ホームページ http://ko-gu-ma.com/
営業時間 10:30~18:30
定休日 火、水
アクセス 東武スカイツリーライン曳舟駅から徒歩8分
建物形態 一戸建て

取材・文/榎並紀行<やじろべえ> 撮影/藤本和成 間取図イラスト/tokico

情報掲載日/2013年3月13日

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メディア掲載履歴

2013年11月28日
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2013年10月19日
「“自宅で自分らしく働く”ワーキングスタイル&マネー術」公開セミナーを開催しました。

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更新情報

2016年6月15日
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2016年5月25日
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2016年4月28日
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  • 住活マニュアル 賃貸部屋探し編
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